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朝日新聞:推薦盤、レコード芸術:特選盤
演奏
小倉貴久子(フォルテピアノ) 野々下由香里(ソプラノ)
19世紀末のピアノは、構造、音色など現代のピアノとほとんど変わらないのではないかと、一般的に思われているのではないでしょうか? 数年前まで私自身も、ドビュッシーやサティなどの作品を現代のピアノで演奏することに何の疑問も感じていませんでした。 しかし、19世紀後期のエラールピアノは、なんと個性的でフランスの薫りに溢れていることでしょう! この頃のエラール社は、一世を風靡し始めたスタインウェイ社に代表される現代的価値観に迎合することはせず、ひたすら芸術的な響きを求め、それまでの楽器づくりにこだわったのです。
このような音色をもつエラールピアノで、幻想的で美しい詩に彩られたフランス歌曲も録音できたら素敵だなぁ・・・と思っていました。 ちょうど楽器博物館も時同じくしてエラールを世に紹介したいと考えておられたとのこと。 そうして、フランス歌曲のスペシャリスト野々下由香里さんに歌っていただけることになり、19世紀末のフランスのサロンの雰囲気が漂うアルバムが誕生しました。
「月の光の零れるサロンでのエスプリ・・・」をお楽しみいただければと思います。 (小倉貴久子ライナーノーツより)
演奏曲目
No. | 曲名 |
---|---|
1 | 夢のあとに(G.フォーレ) |
2 | ゆりかご(G.フォーレ) |
3 | 夕べ(G.フォーレ) |
4 | バルカロール(舟歌)第6番 作品70(G.フォーレ) |
5 | 演奏会用練習曲 « 秋に » 作品35-2(C.シャミナード) |
« ベルガマスク組曲 »(C.ドビュッシー) | |
6 | プレリュード |
7 | メヌエット |
8 | 月の光 |
9 | パスピエ |
10 | フィディレ(H.デュパルク) |
11 | 私の言葉に羽があったなら(R.アーン) |
12 | クロリスに(R.アーン) |
13 | ジュ・トゥ・ヴー(あなたがほしい)(E.サティ) |